競馬用語一覧 た行

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待機馬(たいきば)

ある期間レースを開けて出走する馬のことで、夏季中央場所が休みとなり、ローカル(福島・新潟・中京・小倉・函館・札幌)で競馬が行われるが、そのローカル戦に出張せず秋競馬を待つ場合にあてはまる。また、冬期中央場所ではダート戦が中心に行われており、芝のレースが多くなる春まで待つ馬もあり、この場合も待機馬といっていいだろう。

退厩(たいきゅう)

引退、転厩その他の理由により、所属する厩舎を出ること。⇔入厩

体高(たいこう)

管囲・胸囲ともに馬の大きさを測るひとつの基準となるもの。馬の背の高さのことで、厳密には、き甲の頂点と地表との垂直距離である。

対抗馬(たいこうば)

レースにおいて一番力があり中心とみられる本命馬(◎)に対抗できる馬。あるいはそのレースで二番目に強いと思われる馬のことをいい、予想紙では○印で示される。

大差(たいさ)

10馬身を超える着差のこと。

滞在競馬(たいざいけいば)

競走当日に輸送してレースに臨むこと(輸送競馬)が多くなっているが、あらかじめ当該競馬場に入厩してレースに臨むことを滞在競馬という。追い日(通常、水・木曜日)に競馬場にいる馬に当てはまる言葉で、美浦あるいは栗東のトレセンで調整し前日に入厩(距離的に当日の輸送が不可能な競馬場での競馬)することが増えているが、この場合は滞在競馬とは言わず、『前日入厩』とか『直前入厩』といっている。

帯同馬(たいどうば)

遠征馬(重賞レースや目標にしているレースに関西馬なら関東に、関東馬なら関西にいく)と一緒についていく馬のこと。厩舎関係者の都合で連れて行く場合もあるが、ある程度勝負になる馬を連れて行くことが多く、帯同馬の状態には十分注意したい。

タイムオーバー

一般にいわれるタイムオーバーとは、一般事項Ⅱ-,10に定められているもので、サラブレッド系平地競走(重賞など番組で特に定めた競走を除く)に出走した馬が、当該競走の第1着馬の競走に要した時間(勝ちタイム)より、芝馬場において行う競走については4秒、ダートコースにおいて行う競走については5秒を超えて決勝点に到達したとき、当該競走の施行日の翌日から起算して1カ月間平地競走に出走できない。ただし、裁決委員がやむを得ないと認めたときはこのかぎりでない。このほかにも出走奨励金(6~8着馬)の交付を認められないもの(基本的には一般事項Ⅱ-,10に同じだが、新馬未勝利・未出走戦は芝は3秒、ダートは4秒と定められている)、失格に相当する3000㍍以下のレースで5分、それを超えるレースで7分以上のタイムを要した場合などいずれもタイムオーバーという。

ダク

速歩のことで、コースでの攻め馬の場合キャンターに入る前に予備運動として1周くらいダクで回ることが多い。以前行われていた「繋駕速歩」馬のことを『ダク馬』といっていた。

蛇行(だこう)

蛇が這うようにくねくねと左右に斜行しながら走ること。

叩く(たたく)

競馬用語としての「叩く」は二つの意味があり、ひとつは騎手が鞭(ステッキ)で馬を叩くことで、レース中に気合を入れたり、力を出し切るための補助動作として行う行為。もうひとつはレースを使うことを表し、「ひと叩きして…」などよく使われるが、目標の前のレースとか、レース間隔が開いたときに使う。

手綱(たづな)

馬具のひとつ。馬銜(ハミ)の両端に取り付け、乗り手(騎手)が手にとって馬を操る綱。

タテ目(タテめ)

購入した馬券が1-2と1-3のとき、レース結果が2-3だったときに使う言葉。購入した馬券上に数字はあるのだが、外れてしまうことでSS狂もよく泣かされる買い目。

種馬(たねうま)

「種牡馬」のこと。厳密にいえば種牝馬も種馬といってよいはずだが、競馬の社会では産駒に牡馬の影響力が強く出るためか、種馬といえば種牡馬だけをさす。種牝馬のことは「繁殖牝馬」とか「肌馬(はだうま)」といっている。

種付け(たねつけ)

種牡馬を繁殖牝馬に交配させることをいう。

ためる

力を出し切らないで抑えるという意味で使われる。「ため逃げ」といえばペースを上げずに後続馬との距離を考えながら自分のペースを作って逃げることで、スパートの瞬間まで力を蓄えるということである。追い込みの場合でも『道中脚をためて…』などよく使われる言葉で、追い出すまで力を温存することで意味は同じ。

ダラブケ

牝馬の性周期が不規則で、のべつ発情している状態。

単穴(たんあな)

予想評価のひとつで▲印で表されるもの。単勝の穴馬という意味なので、本来は勝つ力を持っているが、条件(ペース、展開)がはまらないと惨敗もあるといった馬につけられる。しかし、実際には本命馬・対抗馬に次ぐ3番手の馬という感覚でつけられることが多く、▲印と単穴という意味が一致しないこともあり、上位を争う1頭と見るほうがいいだろう。

単騎(たんき)

他馬に並ばれたり競り込まれたりせずに1頭でレースが運べること。逃げ馬によく使われる言葉だが『単騎追走』などと使われることもあるように、1頭で行ける場合は逃げ馬に限らず単騎といっている。

だんご

密度の高い馬群のこと。また、予想印。

単勝(たんしょう)

「馬券(勝馬投票券)」の1種で「馬番号」で1着になる馬を当てる馬券のこと。昔は馬券といえば「単勝」と「複勝」だけだったが、連勝式が出来てからは配当面で魅力がなく売り上げも極端に少ない時代があった。しかし、近年競馬ファンの急増もあって、勝ち馬を当てるという単勝式が大いに見直されている。

単走(たんそう)

1頭で走ること。調教で2頭以上が並んで走ることを「併せ馬(あわせうま)」とかあ「併走(へいそう)」というが、気性の素直な馬など併せ馬をすると走りすぎてオーバーワークとなってしまう。そのため1頭(単走)で追いきり仕上げていく馬も多い。また、現在は1頭での競馬はないが、昔は登録馬が1頭のときは単走したこともあった。

単複(たんぷく)

競馬などで、単勝と複勝の両方。

ダークホース

『黒馬』と記されることもある言葉で人気のない馬のことだが、本来は能力のよく分からない馬という意味から出ている。人気馬を負かす可能性のある馬のことで、「穴馬」とほとんど同じ意味で使われる。一般社会でも『不気味な実力を持つ相手』という意味で使われている。

ダートコース

芝コースを主体に行われていた日本の競馬だが、その芝コースを保護するために造られたコースで、表面は砂である。米国のダートコースの構造を参考資料として造られたもので、昭和36年(1961年)2回東京戦からダートコースの競馬が行われるようになった。その後、順次各競馬場にダートコースが造られ、中央場所の中山・京都・阪神はもちろんのこと、砂コースだった札幌もダートコースに変わり、ほかのローカル競馬場の全てにも造られている。従来の砂コースとの違いはそのクッションの良さにあり、砂の敷き方(砂の種類・厚さ・粒子の大きさ)が異なっている。また、ダートコースで好成績を上げる馬を『ダート馬』というが、スピードよりパワー型の馬で馬格や血統に負うところが大きいようだ。

ダートグレード競走(ダートグレードきょうそう)

ダートコースにおける中央競馬と地方競馬全域の交流重賞競走で、国内のダート競走の体系化を図るために、専門の機関(ダート競走格付け委員会)によって格付けされたもの。

ダービー

1780年英国の第12代ダービー卿が始めた競走で、3歳牡・牝馬による混合レースである。英国では長年6月の第1水曜日にエプソム競馬場でおこなわれていたが、1995年からは第1土曜日に変わった。日本ダービーもこれに習って作られたもので、昭和7年(1932年)に第1回が行われた。日本ダービーの正式名称は「東京優駿競走」という。地方競馬も各地で『ダービー』という名のつくレースが行われ、中でも南関東の『東京ダービー』は有名。また、競馬以外でも『○○ダービー』と第一人者を選ぶときに広くつかわれるようになっている。

ダービースタリオン

競走馬の生産と育成を題材としたシミュレーションゲーム。1991年(平成3年)第1作リリース。

ターフ

芝、または芝生のこと。ターフコースの略。

ターフビジョン

中央競馬で、競馬場の馬場内に設置された大型映像ディスプレイ装置の愛称。

父内国産馬(ちちないこくさんば)

サラブレッド系の馬の父が内国産馬(日本で生まれた馬)である馬のこと。外国から種牡馬が数多く輸入されるようになって、内国産種牡馬を奨励する意味もあって、番組面でも優遇されている。条件(収得賞金による)戦でも父内国産という条件の付されたレースがかなり組まれているし、重賞でもカブトヤマ記念、愛知杯など父内国産馬同士のレースとして行われている。また、父内国産馬に対してはGⅠ競走の1着馬850万円を最高に各レース5着までに父内国産馬奨励賞が交付されている。新聞などにマル父印のあるのが父内国産馬を表している。

地方競馬(ちほうけいば)

日本では中央競馬会(JRA)が施行する競馬と地方競馬全国協会(NAR)の施行する競馬があり、前者を「中央競馬」というのに対し後者を「地方競馬」という。地方競馬は全国各地区に分かれており、北海道・東北・南関東・東海地区などは以前から中央競馬と密接な関係にあるが、1996年(平成8年)からは中央競馬と各地区の地方競馬との交流競走が盛んに行われるようになった。

地方競馬出身馬(ちほうけいばしゅっしんば)

地方競馬から中央競馬に移籍してきた競走馬のこと。=マル地

チャカつく

パドックなどで馬が気負い込み、小走りになったり、首を激しく振るなど、落ち着きを欠いている様子。チャカチャカ。

着外(ちゃくがい)

本来は本賞金の与えられる5着までを「着」といい、6着以下を「着外」ということになる。ただ、馬券(複勝を含む)の対象となる3着までを「着」とする考え方が普通で、4着以下を「着外」ということが多い。

着差(ちゃくさ)

先に決勝線(ゴール)に到達した馬の鼻先(鼻端で脚や騎手のステッキなどではない)から次の馬の鼻先までの間隔を着差という。競馬の着差の差し方は独特で、ハナ・アタマ・クビ以下馬身で表し1/2・3/4・1・1 1/4・1 1/2・1 3/4…というように表示され、10馬身以上の差は大差とされる。着差を走破タイムの差で表すこともあるが、1馬身は0.15~0.2秒、6馬身で約1秒とされている。

着順(ちゃくじゅん)

決勝線に到達した順位。

着狙い(ちゃくねらい)

着ひろいともいうが、精一杯頑張っても勝てそうにないレースで本賞金(5着)の出ている上位の着順を狙って走らせること。また、登録馬の少ないレースを選んで着賞金を目的に走らせる。いずれも勝つことを前提とする競馬において、消極的にレースに参加している馬、あるいは乗り方のことを指す。

中穴(ちゅうあな)

競馬で、中ぐらいの穴。一般的にオッズが20~50倍前後の配当をいう。=中波乱

中央競馬(ちゅうおうけいば)

日本中央競馬会が主催する競馬。全国10ヶ所の競馬場で、年36回開催する。1回の開催は8日間。原則として土曜日と日曜日に行う。

中央場所(ちゅうおうばしょ)

中央競馬の行われる10場のうち、東京・中山・京都・阪神の4大競馬場のことを「中央」とか「中央場所」といっている。これに対し、札幌・函館・福島・新潟・中京・小倉を「地方場所」あるいは「ローカル」などといっている。しかし、中京はGⅠレースの高松宮記念など行われ中央場所と変わりない扱いになってきている。

中間(ちゅうかん)

前回の出走日から今回の出走日までの間。

中間種馬(ちゅうかんしゅば)

軽種馬と重種馬の混血馬。半血馬。

抽選馬(ちゅうせんば)

中央競馬会が各生産地で開催される軽種馬の市場(せり市)で購入し、育成場で一定期間に育成・訓練された馬を希望する登録馬主に抽選のうえ一定の価格で売却・配付する馬のこと。サラブレッド系の抽選馬には『マル抽』の印がつけられている。抽選馬制度は、はじめ競走馬資源の確保が目的だったが、現在では「せり市場」の振興のために行われているようだ。そのため抽選馬は『マル市(市場取引された馬)』とともに競走番組面でも優遇されている。

中団(ちゅうだん)

レース中の位置取りで、ちょうど真ん中あたりの馬群。

調教(ちょうきょう)

レースで全能力を出し切れるように仕上げること。=「攻め馬」

調教駆け(ちょうきょうがけ)

調教で速いタイムで走る、あるいは手応え良く併走馬をあおるなど攻め馬で走る馬のこと。『気のいい馬』といわれるタイプで牝馬に多い。反対に攻め馬で走らないタイプの馬を『調教駆けしない』というが、これには二通りタイプがあり、ひとつは「ズブい馬」、もうひとつは利口な馬で実戦と調教を区別しており、調教では馬自身がセーブして走り速いタイムを出さない馬。オープン級の大物に時々このような馬がいる。=攻め馬駆け

調教厩務員(ちょうきょうきゅうむいん)

騎乗試験に合格した厩務員。騎手や調教師、調教助手などの免許を持たなくても調教に騎乗できる。→持ち乗り

調教師(ちょうきょうし)

厩舎の責任者のこと。馬の調教管理(馬を仕上げレースに出走させる)はもちろん、所属騎手・調教助手・厩務員など関係者すべてに責任を持たされている。管理馬の本賞金の10%が進上金として与えられる。以前は騎手が調教師になる習わしだったが、近年は騎手経験のない調教助手が調教師になる人も多い。

調教助手(ちょうきょうじょしゅ)

調教師の代行役。競走馬の攻め馬調教が主な仕事だが、厩舎業務の多様化にともない、調教師の管理代理業務に携わるもの。体重が重くなったりして騎手に適さなくなった人、また調教師の子息や獣医学校を出た人で調教師を目指している人などが調教助手となっている。

調教タイム(ちょうきょうタイム)

「追いきり」の時に計測したタイムのこと。競馬新聞には必ず表記されており、予想のひとつのファクターである。表示されているのはゴール板までにかかった時間で、5つあれば左から【5ハロンからかかった時間・4ハロンからの時間・3ハロンからの時間・2ハロン・1ハロン】となる。6つの場合は6ハロンからになる。ちなみに1ハロンは約200㍍である。

調整ルーム(ちょうせいルーム)

各競馬場、美浦・栗東のトレーニングセンターに設けられた騎手の宿泊所。競馬の公正を確保するためと心身の調整を図ることを目的とし、騎手を外部との接触から引き離し、開催日の前日出馬投票の1時間後に騎乗予定者の全員が入室することになっている。各自の個室のほか減量用の浴室(サウナ)、娯楽設備などもある。

長白(ちょうはく)

下肢にある白斑で、長さは管の半ば以上に達し、幅は脚の全周に及ぶ箇所があるもの。

長半白(ちょうはんぱく)

下肢にある白斑で、長さは管の半ば以上に達し、幅は脚の全周に及ばないもの。

長毛(ちょうもう)

前髪・鬣(たてがみ)・尾などの長い毛。

チョコレート

ペーパーオーナーゲームで、参加者が出し合う賭け金のこと。

追突(ついとつ)

馬が走るとき、後肢の踏み込みが大きいか、前肢の地面の蹴り方が低いために、前蹄の蹄鉄を後蹄で踏みかけたり、突き当たったりすることを「追突」といっており、馬同士がぶつかることではない。

使い込む(つかいこむ)

数多く出走させること。

使い減り(つかいべり)

レース間隔を開けずに、中1週とか連闘で連続的に使ったときに調子を落とすことで、馬体重が一戦ごとに減少することから使われるようになった言葉。また一度使うと消耗が激しく続けて使えない状態で、レース間隔を開けなければならないような馬の場合にも『使い減りして…』などと使う。細身の牝馬などにはこのタイプの馬が多い。逆に間隔を詰めて連続して使える馬のことを『使い減りしない馬』という。

つきあげ

蹄球炎の俗称で肉球の挫傷による炎症のこと。競走馬には裂蹄を合併するものが多い。

つけ馬(つけうま)

好ましいことではないが、出走数揃わずレースが不成立になりそうなときレースを成立させるために、使う予定のない馬を急遽出走させる、こういう馬のことを「つけ馬」という。また、レースを分割するために同じように使う馬を「分割要員」などという。

つつまれる

レース中に前後左右に他の馬がいて出て行くことも退くこともできないこと。『馬群に入って出られない』とか『ポケットに入って…』などというのがつつまれる状態である。馬数の多いレースでは実力のある馬でもこのような展開になることがあり、力を余して負けるというケースもままある。つつまれることは枠順やペースにもよるが、コース取りとも関連することで、騎手の上手、下手につながることである。

繋ぎ(つなぎ)

蹄の上部と球節の間の部位で、獣医学上の第一指(蹄)骨で構成され、第二、第三指(趾)骨は蹄の中にある。繋ぎは馬体の重さ400~500㌔もある重量を受けて、これらを和らげる重要な部位である。疾走するとくもずれを起こすこともあるほど沈下することからもいかに大切なところかが分かろう。

強目(つよめ)

攻め馬やレースにおける脚色を表す言葉で、馬なりより強目という意味で使われている。仕掛け気味に来ているが一杯ではなくまだ追えば時計が詰まる状態をいう。以前は軽いキャンターより強目、15~15より軽いものをいい、厩舎関係者の間では今でもこういう意味で使っている人もいる。

ツル頸(ツルくび)

パドックで歩いているときなどに頸を鶴のように曲げている状態をいう。神経を高ぶらせている馬によく見かけるが一見、気合に満ち溢れていかにも走りそうな印象を与えるが、馬の気性の現れで競走能力とは関係ない。

蹄叉腐爛(ていさふらん)

蹄叉の角質が腐って、その中溝や測溝に悪臭のある汚物・汚汁のあるものをいう。この病気がひどくなると「跛行」したり他の蹄病の誘因となる。原因は厩舎や放牧場の不潔、蹄の手入れ不足などであり注意していれば予防できる病気だ。

蹄鉄(ていてつ)

馬の靴といってもいいもので、、蹄の保護と磨減を防ぐためにつけられている。蹄鉄は「平常鉄(調教用蹄鉄)」と「ニウム鉄(競走用蹄鉄)」に分けられる。「平常鉄」は調教と平時の運動に使われるもので、極軟鋼といわれる鉄によって作られる。220gぐらいの重さが、競走馬の激しい運動から20~25日くらいで磨耗してしまう。競走に出るときは蹄鉄の重量を軽くするため1個70gのアルミニウム製のものを用いる。競走用蹄鉄は弱くて常時着用というわけにはいかず競走日の朝装着し、競走が終われば外す。爪の悪い馬や鉄の取り外しの困難なものに対して、平常時と競走の両用としての二ウム製のものもあるが、この蹄鉄の使用については係員の許可が必要。以上の3種が競走馬に使用されているが、馬の肢正によって追突・交突しやすい馬や、蹄底の浅い馬に対しては特殊な鉄が別に作られ使用されることもある。シンザンがつけた「鉄橋蹄鉄(シンザン鉄)」もその一例。蹄鉄をつけたり、取替えたりする人のことを「蹄鉄師(ていてつし)」とか「装蹄師(そうていし)」という。

蹄葉炎(ていようえん)

肢に故障を発症し動けない状態で、他の肢で長時間負重し続けると蹄の内部の血液循環が阻害され、蹄の内部に炎症を起こし激しい疼痛(とうつう)を伴う病気。馬は奇蹄類(蹄が一つ)であるため病勢の進行を止めることは難しく、予後不良になるケースも多い。

定量(ていりょう)

競走に出るときの負担重量の一つ。収得賞金や勝ち数に関係なく一定の斤量に決められているレースを「定量戦」という。定量戦は「クラシック」をはじめ「天皇賞」や「有馬記念」などのG1レースで競走番組に定められている。

出遅れ(でおくれ)

発馬で他馬に遅れをとること。=出負け

手がわり(てがわり)

レースにおいて、それまで乗っていた騎手から他の騎手に替わること=乗り替わり

テキ

騎手や厩務員などが自分の厩舎の調教師のことをいう言葉。昔は騎手が調教師を兼ねていたため、騎手(キテ)の逆さ言葉から出来たといわれている。

デキ

馬の仕上がり具合のこと。外見的な馬の造りで、仕上がっているかどうかを表す言葉。また、『以前のデキにない』などと馬の状態そのものを表すこともある。

デッパ

「発馬」のことで『デッパが悪い』といえばゲートの出の遅い馬や、二の脚のつかない馬のことで、逆に素早く飛び出す馬を『デッパがいい』という。

鉄板(てっぱん)

競馬で、必ず勝つだろうと予想される馬、もしくは特定の連勝式の組み合わせで「堅い」ともいう。。またはこのような候補がいるレース。=鉄板レース・銀行レース

鉄砲(てっぽう)

「鉄砲使い」ともいうが、長い間故障などで休養していた馬を出走させること。休養明けの出走にも関わらず好成績を残す馬を『鉄砲が利く』という。休養明けの馬の仕上げが特にうまく、こうした使い方で成績を上げる厩舎(調教師)を『鉄砲使いがうまい先生』などという。また鉄砲の利く馬を『ポン駆けする』といい、鉄砲使いのことを「ポン使い」ということもある。

鉄屋(てつや)

装蹄師(そうていし)のこと。装蹄師の項参照。

手の内に入れる(てのうちにいれる)

騎手がその馬に乗り慣れて馬の性格や脚質を熟知し、自由自在に御すことが出来るようになることをいう。手の内に入れた馬を「お手馬」という。

手前(てまえ)

馬が走る場合、左右どちらかの脚を前に出して走るか、左脚を前にするとき「左手前」といい、逆に右脚を前に出すことを「右手前」という。先天的に右利き・左利きという馬もいるが、普通競走馬はどちらを前にしても走れるし、コーナーでは手前を替える馬が多い。不器用な馬や、四肢のいずれかに故障を持っている馬など手前を替えられず、コーナーを回るときにスムーズさを欠くこともある。

出ムチ(でムチ)

スタート直後からムチを使うこと。ダッシュの鈍い馬や、どうしても逃げたいときなどに気合をつけるために行う。

出目(でめ)

「連勝式馬券」における組み合わせの番号(数字)のことを「目」といっており、どんな目が出るかを「出目」という。「枠番連勝」なら【1-1】から【8-8】までだし、「馬番連勝」だと【1-2】から【17-18】までの数字ということになる。今日はどの目が良く出ているなど出目で馬券を買うファンもいる。

テレビ馬(テレビうま)

「クラシックレース」などの大レースで明らかに力不足と思われる馬でも、出走した以上はテレビに映ろうということで強引に前に出て戦う馬のこと。普段は「ハナ」を切ることなどない馬でも前半飛ばすだけ飛ばしてハナに立ったりする。ただ、最近は出走数も少なくなりテレビ馬もほとんど見かけなくなっている。

展開(てんかい)

レースの流れ(ペース・出走馬の馬順)のことで、メンバーを見てこのレースは速く(遅く)なるとか、どの馬が逃げるなど分かるようになると勝ち馬の推理もしやすくなるし、楽しみも多くなる。

転厩(てんきゅう)

競走馬の所属(厩舎間や地方→中央、中央→地方など)が変わること。転厩が吉とと出るか凶と出るかは、誰もわからない。

天狗山(てんぐやま)

調教師が調教を監視する場所のこと。昔は馬場の出入り口付近にスタンドと並んで人工の小高い山を作ってその上に10人ぐらいは入れる小屋で「攻め馬」を監視していた。そこでは自分の厩舎の馬の自慢話などが出たことから「天狗山」と称されるようになった。現在、美浦・栗東のトレーニングセンターでは、調教を見る立派なスタンドで監視しているが、ここを天狗山といっている。また、騎手や調教助手などが調教時に控えているところを「小天狗(こてんぐ)」と呼んでいる。

天井(てんじょう)

頭絡(とうらく)のこと。頭絡の項参照。

天神乗り(てんじんのり)

騎手の騎乗フォームのひとつ。「鐙(あぶみ)」を長くして上体を真っすぐ伸ばし、馬の背に垂直にまたがった乗り方である。「モンキー乗り」と対比して呼ばれることの多い乗り方で、騎手の体重が馬の背中に直接かかるので、馬の負担が大きくスピードが出にくいといわれ、現在は中央・地方を問わずほとんどの騎手がモンキー乗りで、天神乗りは見かけなくなった。天神乗りの長所は騎手の重心が安定しているため、馬を追うときの補助動作(ステッキを入れたり、手綱をしごいたりすること)がしやすいことである。

伝染性貧血(でんせんせいひんけつ)

ウィルスによって起こる馬特有の法定伝染病。感染すると高熱を繰り返し、次第に貧血し衰弱していく。致死率が極めて高いうえに伝染力が強い。=伝貧

デンデン虫(デンデンむし)

競馬新聞などで、本命に打つ予想印(◎)。

テン乗り(テンのり)

初めてその馬に乗ること。

伝貧(でんぴん)

馬の伝染性貧血の略語。この病気はウィルスによって起こる馬特有の法定伝染病である。症状は40度前後の高熱が出て、2~4日後には平熱に戻るが、再び高熱が出るという状態を繰り返す。感染した馬は次第に貧血となり衰弱していく。感染が判明すると法の定めにより「安楽死」の処置がとられる。中央競馬会では年2回全在厩馬を対象に定期検査を行い、また施設外から入厩する馬に対してはその都度検査(入厩検疫)を実施し、予防に当たっている。

テンプラ

不正な配合により誕生後、血統を偽って登録された馬。かつてアングロアラブに多くあったとされる。

電話投票(でんわとうひょう)

「場外馬券発売所(ウインズ)」の混雑緩和・遠隔地の競馬ファンへのサービスやノミ屋防止等のため考えられた投票方式。JRAとこの制度に関する規約を結んだ加入者(個人に限る)が、電話で「勝ち馬投票券(馬券)」の購入を申し込み、購入代金の支払いや、払戻金・返還金の受け取りなどを加入者の預金口座を通じて自動的に行うものである。電話投票にはARS(プッシュホン)方式とPAT(専用端末)方式、IPAT(携帯・パソコン)方式がある。

当歳馬(とうさいば)

その年に生まれた馬のことで、「とねっこ」ともいわれ0歳馬を指す。なお日本では従来数え年で年齢を表示していたが、2001年より外国に歩調を合わせ、満年齢表示となった。

当日追い(とうじつおい)

出走当日の朝、脚ならし程度に軽く走らせること。

当日輸送(とうじつゆそう)

競馬開催日に出走馬を競馬場に輸送することで、関東なら美浦から東京・中山へ、また関西なら栗東から阪神・京都・中京へ当日輸送が行われている。ただ、美浦から東京、栗東から中京への輸送は距離があり時間もかかることから、前もって競馬場への入厩も認められている。

同着(どうちゃく)

2頭以上の馬が同時に決勝線に到着し、決勝写真を引き伸ばしても判定が出来ない場合に「同着」となる。同着の時の賞金は、1着が2頭同着の場合1・2着の賞金の合計を折半する。また賞状や賞品は同じものを双方に渡すことになっている。連複馬券では1着同着の場合は関係ないが、単勝は両馬とも的中となる。2着が同着なら連複馬券も2通りが的中となる。これはあくまで2頭が同着の場合で、3頭以上が同着ということもあり得る。

道中(どうちゅう)

レースの途中。

頭絡(とうらく)

細い革で出来た馬具で、馬の頭から頬・顎にわたっており、「ハミ」を吊って馬の口の中に入れ、適当な位置を保たせるために使用するもので、馬を扱う場合の補助の役目もする。また、ハミをつけないものを端綱(はづな)という。厩舎関係者の間では「頭絡」のことを「天井(てんじょう)」と呼んでいる。

登録(とうろく)

出走登録のことで、中央競馬では出走する意志のある馬は一般出馬登録をしなければならない。現在は1開催ごとでなく、春・夏・秋などシーズンごとに一括して登録しているが、開催ごとに追加登録も受けつけられている。また特別レースに出走するためには特別出馬登録をしなければならず、前日発売のあるG1レースは2週間前に登録されるし、通常の特別レースは1週間前に特別登録が行われている。この他、JRAでは馬主・服色・馬名などの登録も行われているが、血統登録だけは財団法人日本軽種馬登録協会で行っている。

特配(とくはい)

特別払い戻しのこと。競走は成立したが、たまたま的中券が一票も売れていないとき、その場合全ての「馬券(勝馬投票券)」に70円の特別払い戻しをすることになっている。=特払い

特別給付金(とくべつきゅうふきん)

中央競馬で、単勝式と複勝式の払戻金に付加される配当。そのレースの売得金の5パーセント相当額。ファンサービスの一環として、1991年(平成3年)より導入。

特別指定交流競走(とくべつしていこうりゅうきょうそう)

中央競馬で、地方競馬に在籍する認定馬、および地方競馬所属の騎手が出場できる競走。=特指戦

特別登録(とくべつとうろく)

特別競走および重賞競走に馬を出走させるとき、出馬投票の事前に行う仮登録。中央競馬では、競走の前週(一部競走は前々週)の日曜日に、規定の登録料を支払い登録する。

特別レース(とくべつレース)

○○特別・○○ステークス・○○賞などレースに名前が付けられている競走は全て「特別レース」といい、一般条件レースと異なり、特別登録を必要tおする競走である。また、G1~G3など格付けされている重賞レースも特別レースに含まれる。

時計(とけい)

「走破タイム」のこと。たとえば実戦さながらの追いきりをかけた馬にたいして『時計を出す』といったり、競馬場で重馬場のときにレースタイムが遅いときに『時計がかかる』などと使う。

時計班(とけいはん)

ウォッチマンのこと。

道産子(どさんこ)

北海道和種。北海道開拓にともなって東北から持ち込んだ南部馬が根付いたもの。

栃栗毛(とちくりげ)

馬の毛色の1種。「栗毛」の中で被毛がやや黒味がかった馬で、こげ茶色といった感じの毛色の馬。たてがみ・尾などの長毛は被毛と同色かその色を帯びた白色である。

トップハンデ

ハンデキャップ戦において、出走馬の中で最も重い負担重量。

当歳仔(とねっこ)

当歳馬のこと。

トマリ

受胎のこと。

とも

馬体を大きく3つに分けて前躯・中躯・後躯と呼ぶが、その一番後方の後躯のこと。その中には尻・尾股(もも)・後肢が入っているが、一般的には後肢と書いて「とも」と読ますように後肢そのものを指すことが多い。「とも」は競走馬のエンジンの役割を果たすところで、いい馬とは逞しく(たくましく)伸びやかな後肢(とも)をもっている。

友引(ともびき)

一部の地方競馬で、出走馬が競走除外になった場合、同枠の他馬もあわせて除外する制度。除外になった枠番号ならびに馬番号の勝馬投票券は返還される。=同枠友引

トライアル

トライアルレースともいい、5大クラシック及び秋華賞(旧エリザベス女王杯)の前に行われるレースで、競走名とともに「○○トライアル」と記されているレースのこと。このトライアル競走の上位馬(競走ごとに定められた2着または3着)は優先的にそのレースに出走する権利が与えられている。

トラックマン

競馬専門紙の取材記者のこと。レースの予想・記事を書くために朝早くから馬の調教を観察し、攻め馬時計を採ったり、また厩舎を歩いて出走予定馬の状態を取材したりする。=TM

ドリンク

ノミ行為のこと。ノミ行為の項参照。

トレーナー

調教師(ちょうきょうし)のこと。調教師の項参照。

トレーニングセール

すでに初期調教を済ませた2歳馬のセリ市。競馬場や育成場の走路で上馬場の騎乗走行を披露したうえで競り売りを行う。

トレーニングセンター

一般に「トレセン」といわれ、競走馬を一ヵ所に集めて合理的に調教する場所で、競走馬と厩舎関係者の一大団地ともいえる。昭和44年に滋賀県栗東町にはじめてトレーニングせんたーが完成し関西馬が集結した。その後昭和53年に茨城県美浦村に関東馬が集まるトレーニングセンターが完成。中央競馬の馬はこの2つのトレセンに集結している。また、現在は地方競馬にいくつかのトレーニングセンターもできているし、「トレセン」と呼ばれる本格的な調教(仕上げに必要な攻め馬)施設を持つ民間の育成牧場も多くなっている。

トロット

前脚を高く上げながら小走りする歩様のこと。=速足(はやあし)・諾足(だくあし)・ダク

トータリゼーター

勝馬投票券売上高表示機のこと。現在設置されているトータリゼーターは勝馬投票発売機と電子計算機、それに概算払い戻し表示機を直結したもので、トータリゼーターシステムと呼んでいる。大型コンピューターで一括処理を行うことにより勝馬投票が刻々オッズ(概算配当率)となって表示される仕組みになっている。

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